5月28日 富士山自然誌研究会
富士山自然教室・
火山荒原から森ができるまで
前日の御殿場市環境課主催観察会が雨でセミナーに変更されたのに続いてこの日も朝から霧雨、「青年の家で行ないます」との連絡がありました。午前10時からお昼までは青年の家の一室でプロジェクターを使って菅原先生のお話を聞き、少しづつ明るくなってきたため午後は霧雨の中を御殿場口新5合目に向かいました。すると途中から霧が晴れて残雪の富士山がくっきり。観察は砂礫地に単独で生育している植物から、小さな集団、大きな集団へと植物を記録していきました。この辺りでは宝永噴火から300年しか経ておらず、最後は先駆植物のカラマツ、ダケカンバなどの第一世代の樹木がまだ生育している森まで。遷移で行き着くブナ林はまたの機会にというところで自然教室は終了しました。森の中ではヤマシャクヤク、イワセントウソウ、マイヅルソウなどの草花や子育て中のアカゲラなども見られ、とても楽しい学びの一日でした。
最初は雪崩による砂礫堆積地に単独で生える植物から
フジハタザオ オノエイタドリ
(1.単独で生育)
イタドリ、フジアザミ、オンタデ(高地から雪崩で運ばれた)、ヒメノガリヤス、フジハタザオ、クサボタン、ノコンギク、ヨモギ、ヤマホタルブクロ
(2・小さな集団)
ヨモギ、ノコンギク、イタドリ、クサボタン、ヤマホタルブクロ、ヒメノガリヤス、カリヤスモドキ、ヤマハハコ、イヌエンジュ、シモツケ、アオダモ
(3・集団その2)
ミヤマヤナギ、シモツケ、イタヤカエデ、オオイタヤメイゲツ、オオフジイバラ、ダケカンバ、ナツグミ/草本・オトコエシ、タチツボスミレなどが加わる
(4・集団その3)
ヤマハンノキ、シモツケ、ハコネグミ、ダケカンバ、イヌエンジュ、オオフジイバラ、ナナカマド、ツルウメモドキ、イタヤカエデ、カラマツ、ミヤマイボタ、マユミ、ヤシャブシ/草本・キオンなどが加わる
(5・集団その4)
ヤシャブシ、ミヤマヤナギ、ダケカンバ、オオフジイバラ、ヤマハンノキ、マメザクラ、アヅキナシ、シモツケ、アカマツ/草本・ヤマスズメノヒエ、クサスゲ、シロバナノヘビイチゴ、バライチゴなどが加わる
(6・森)
カラマツ、ヤシャブシ、イタヤカエデ、ダケカンバ、ヤマハンノキ、ナナカマド、ミズキ、マユミ、ウリハダカエデ、マメザクラ、アオダモ、ニシキウツギ、イボタノキ、ツタウルシ、ウシコロシ、ツルアジサイ、イワガラミ/草本・テンニンソウ、イワセントウソウ、ツバメオモト、イトスゲ、クルマムグラ、アカショウマ、コウモリソウ、マイヅルソウ、ズダヤクシュなど
ズダヤクシュ マイヅルソウ
トウゴクミツバツツジ ミツバウツギ・・かな (御殿場口旧一里松付近)
ヤブデマリ・・? (御殿場口旧一里松付近)

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